カシオ計算機製のAndroid端末「G'zOne IS11CA」は、防水防塵と耐衝撃性能を持った「G'zOne」のスマートフォン。OSには他のモデル同様、最新のAndroid 2.3を搭載。グローバスパスポートGSM+CDMAのデュアルローミングにも対応し、世界198カ国・地域で使用できる。また、おサイフケータイやEメール、赤外線通信など、ケータイでよく使われる機能も搭載するといった、日本仕様のスマートフォン(俗に言う“ガラスマ”)に仕上がっている。
音声端末では10年以上の歴史を持つカシオ計算機製端末のブランド「G'zOne」のスマートフォンとしては、IPX5/IPX8相当の防水性能とIP5X相当の防塵性能を備え、耐衝撃性能は米国防総省が制定した「MIL規格(MIL-STD-810G Method 516.6 ProcedureIV)」に準拠した落下試験をクリアした、正真正銘のタフネスモデル。また、アウトドアユースを意識して、高輝度バックライトや騒音環境下でも着信が分かりやすい大型のスピーカーを2個搭載。さらに、「G'zOne W62CA」以降のG'zOneシリーズに搭載されている、地球を感じるセンサーアプリ「G'zGEAR」が進化。スマートフォンの大画面に対応した精緻なグラフィックやウィジェット機能が追加されている。
「G'zOne IS11CA」のカラーバリエーションはRED、KHAKI(カーキ)、BLACKの3色。REDはレーシングカーを、KHAKIはフライトジャケットを、BLACKはステルス機をそれぞれイメージしている。いずれも色味は従来機とは異なる新色だが、赤、黄緑、黒というラインアップは、これまでのG'zOneのイメージを引き継いでいるように感じる5月17日の発表会では、ジャングルも連想させるようなアウトドア環境にIS11CAを置いたジオラマを展示。防水性能をアピールするために1台は水没していた。ただし、これまでのG'zOneシリーズのように水流を直接かけるような展示方法ではなく、静水に沈めた形での展示となった※初出時に「ディスプレイに水滴が当たることで、タッチパネルが動作してしまう可能性がある」(説明員)との記述がありましたが、これは展示中の試作機のことで、「製品版では水が当たると、ソフト的にタッチは反応しないように制御される」(カシオ計算機)とのことです。お詫びして訂正いたします(6/6 17:23)「G'zOne IS11CA」(手前)と「CASIO G'zOne COMMANDO」(奥)IS11CAのデザインは、4月末に米Verizon Wireless向け端末として発表された「CASIO G'zOne COMMANDO」と似ているのが特徴。特に正面にレイアウトされた左右対になったスピーカーグリルや、裏面のカメラ周りのデザインはCOMMANDOと共通に見える。しかし、裏面まで回り込んだディスプレイからつながる面の処理や、側面のレイアウトなどはIS11CA独自のもの。「COMMANDOがタフネスというG'zOneのコンセプトをそのまま表現したモデルなのに対して、IS11CAはそれをスマートフォンというキャラクターに合わせて、より都会的で洗練させたデザインにした」(5月17日の発表会の説明員)という。
それでも、従来のケータイのように、明らかにグローバルモデルと日本向けモデルでデザインを変えるのではなく、IS11CAをCOMMANDOと同じような方向性のデザインにまとめ上げてきたのは、「IS11CAが“グローバルモデルのG'zOneとして日本に上陸した”というスタンスを示したい」(説明員)という狙いがあったそうだ。また、仕様上の大きな違いは、COMMANDOがチップセットにSnapdragon「MSM7630」(800MHz)、OSにAndroid 2.2を搭載するのに対して、IS11CAはSnapdragon「MSM8655」(1GHz)、Android 2.3を搭載しており、性能が上がっている。
IS11CA」(左)とCOMMANDO(右)を見比べると、雰囲気こそ似ているが、ディテールは異なる「G'zOne TYPE-X」をはじめ、ケータイのG'zOneシリーズでは、そのタフネス仕様のデザインからやや大柄な印象を受けるが、IS11CAでは画面が大きいスマートフォンということもあり、それほど「ゴツくて大きい」という印象は受けない。ディスプレイが、今回発表された夏モデルのスマートフォンの中では比較的小さい約3.6インチということもあって、頑丈な額縁を持つデザインの割りに外形寸法はそれほど大きくない。厚さもタフネス性能を確保するために、スペック上は他のモデルよりも数値が大きいが、面を斜めに落としたり角をカットしたりするなどして、持ちやすい形状に仕上げられている。
また、底面に突起したバンパーや、そこからつながる周囲のバンド、裏面にシルバーのリングがぎらっと光るカメラ、機能をアイコン化したレリーフなどは、G'zOne伝統のデザインモチーフを継承しており、スマートフォンになっても一目でG'zOneシリーズと分かる。
3.6インチワイドVGAタッチ液晶を中心に、U字型に周囲をフレームが取り囲むようなデザイン。ディスプレイガラスには先ごろ発表されたレノボの「ThinkPad X1」にも使われている米Corning社のGorillaガラスを採用(写真=左)。裏面は側面から回り込んだ黒い帯の中にカメラを配置。バッテリーカバーはひし形のパターンで、全色共通の黒いマットな塗装により、グリップ性が高い(写真=右)側面には底面のバンパーからつながる黒い帯がボディを引き締めて見せる。左側面には電源ボタン、▼▲サイドキー、アクティブボタンをレイアウト(写真=左)。右側面にはイヤフォン端子、赤外線ポート、USB端子が並ぶ(写真=右)上面は正面上端のブラックアウトされたパーツが回り込むデザイン(写真=左)。底面にはG'zOne伝統のバンパーが角に突起した形状となっている(写真=右)正面下端には大音量対応のツインスピーカーを配置。中央のV字形にカットされた部分がマイク。本体下端に大きなスピーカーを持つのは、「プッシュトゥトーク」が日常的に使われ、ケータイでもトランシーバーのように大型のスピーカーが必要な米国市場のニーズに合わせて作られた、米国向けG'zOneシリーズのレイアウトを意識したものだ(写真=左)。上端のブラックアウトされた部分には、右から照度センサー、レシーバー、温度センサー用の穴が並ぶ。レシーバーのすぐ上にもバンパーがあしらわれているのがやはりG'zOneらしい(写真=中)。裏面には808万画素のAF付きCMOSカメラとLEDライトを配置。カメラ周囲のシルバーのリングは、G'zOne伝統の「サークルプロテクション」をイメージさせる。また、バッテリーカバーには機能を示すアイコンが彫り込まれている(写真=右)Micro USB Bタイプ端子やイヤフォン端子には、もちろん防水パッキンを装備。COMMANDOと異なり充電端子を持たないため、充電はこのUSB端子から行うバッテリーは周囲にパッキンを持つバッテリーカバーの内側に格納。下端のロックレバーを操作してカバーを開ける。SIMカードとmicroSDのスロットは、バッテリースペースの上端にあるゴツく見えるデザインだが、傾けた面の処理や角がカットされているので、見た目よりも持ちやすく感じるG'zGEARはどんな感じ?1|2次のページへ