OMデジタル、ミラーレス一眼カメラ「OM-1」--「OM SYSTEM」のフラッグシップモデルの画像
オリンパスの映像事業部を前身とするOMデジタルソリューションズは2月15日、マイクロフォーサーズシステム規格準拠のミラーレス一眼カメラ「OM SYSTEM OM-1」を3月に発売すると発表した。「OM SYSTEM」カメラのフラッグシップモデルになるという。希望小売価格はオープンで、同社オンラインショップでの通常商品価格(税込)は、27万2800円。 新開発の「有効画素数約2037万画素裏面照射積層型Live MOSセンサー」と、従来比約3倍の高速化を達成した最新の画像処理エンジン「TruePic X」を搭載。これにより、高解像レンズ「M.ZUIKO DIGITAL」の性能を余すことなく引き出し、同社史上最高の解像感が得られるという。 また、新たなノイズ処理技術により、常用で最高ISO25600、拡張で最高ISO102400の高感度を達成した。 手ブレ補正は、「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」使用時の「5軸シンクロ手ぶれ補正」で最大8.0段、またボディ単体で最大7段の補正効果を実現。新搭載の「手持ち撮影アシスト機能」により、これまで三脚を使用したスローシャッター撮影が、手持ちで手軽にできるようになる。 イメージセンサーのフォトダイオードを4分割する構成によって、縦と横両方向で位相差情報を取得できる1053点オールクロス像面位相差クアッドピクセルAF方式を採用。全画素、全撮影領域で、さまざまなパターンの被写体の測距が可能となった。 ディープラーニング技術を活用して開発した「AI被写体認識AF」も搭載。従来以上に高速かつ高精度な被写体認識・被写体追従性を実現したほか、フォーミュラーカーやバイク、飛行機やヘリコプター、鉄道、鳥といった被写体に加えて、犬、猫の動物も認識可能となっている。 さらに、C-AF(コンティニュアスAF)に加え、S-AF(シングルAF)時の動作にも対応。顔優先/瞳優先AFも検出精度、追従性、レスポンスが大幅に向上した。 連写性能も進化しており、約2037万画素、AF/AE追従、ブラックアウトフリーで最高50コマ/秒、AF/AE固定で最高120コマ/秒の超高速連写を実現。通常の撮影では撮り逃してしまう瞬間を確実に記録できる「プロキャプチャーモード」使用時でも、最高50コマ/秒(AF/AE追従)ならびに、最高120コマ/秒(AF/AE固定)での連写が可能。 EVFは、約576万ドットの高解像とファインダー倍率0.83倍、表示遅延時間0.005秒、120fpsの高速表示性能を備えている。 メニュー画面の構成も一新され、項目の分割・統合や分類の見直しを行い、より一般的かつ、具体的な表記に変更されている。 軽量かつ堅牢なマグネシウム合金ボディの適所にシーリング部材を配置し、従来機種よりもさらに高度な防塵、防滴保護等級のIP53と、-10度の耐低温性能も実現した。 動画機能では、4K 60p動画に対応し、フルHDでは最高240pのハイスピードムービーの撮影が可能。H.264、H.265、マルチフレームレートにも対応し、30分を超える長時間の動画撮影も可能となった。 高度なポストプロダクションに対応する外部機器への動画RAWデータ出力のほか、自由度の高い映像表現が可能な「OM-Log」にも対応。HDR動画を撮影できる新動画ピクチャーモード「HLG(Hybrid Log Gamma)」(HDR動画再生には、HLGに対応したモニターが必要)も追加されている。 同社によると、「OM SYSTEM」では、従来特殊な機材やPCによる画像合成などで実現していた写真表現を、先進のコンピュテーショナル フォトグラフィ技術を駆使することでカメラ内の画像処理のみで実現し、いち早く撮影機能としてカメラに搭載してきたという。 同機種では、コンピュテーショナル フォトグラフィの機能を、新開発の画像処理エンジンTruePic Xとイメージセンサー、そして最先端のデジタル技術を組み合わせて、さらに使いやすく進化させている。 具体的には、複数枚の画像を合成して高解像画像を生成する「5000万画素手持ちハイレゾショット」、約8000万画素の超高解像画像を実現する「三脚ハイレゾショット」は、それぞれ処理時間を大幅に短縮。最新の画像処理技術によりノイズは約2段分低減し、圧倒的な高画素、低ノイズを実現したという。「手持ちハイレゾショット/三脚ハイレゾショット」の切り替えを素早く行うための専用ボタンも設けられており、より使いやすくなっている。 NDフィルター効果が得られる「ライブND」では、効果の段数がND2~ND64(6段分)まで対応。メリハリのある比較明合成写真が撮影できる「ライブコンポジット」では、新たに手ブレ補正に対応した。ピントをずらした複数枚の写真を合成する「深度合成」では、合成時間を大幅に短縮した。異なる露出の複数枚の写真を合成する「HDR撮影」などにも対応する。 また、オプションの関連製品として、パワーバッテリーホルダー「HLD-10」を希望小売価格(税込)5万2250円、ワイヤレスリモコン「RM-WR1」を1万2100円、リチウムイオン充電池「BLX-1」を1万3750円、バッテリー充電器「BCX-1」を1万7875円でラインアップする。 このほか、2種類のレンズを3月に発売する。2013年11月29日発売の「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」の後継モデル「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」が、希望小売価格(税込)13万4750円、中望遠80mm相当から望遠300mm相当の幅広い焦点距離に対応する望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO」が、15万9500円。
最終更新:CNET Japan