iPhoneのアクティベーションロック機能によって、「iPhoneを探す」機能をオフにするなどの際に、利用者のApple ID、パスワードの入力が必要になった。これによって盗難、紛失などの被害にあっても、携帯電話を他人の物にされてしまう心配は減った
アクティベーションロックは、iPhoneなどのiOS7以降を搭載する端末に組み込まれた機能で、持ち主である本来のユーザーではなく、他の人の手に端末が渡ってもその端末を使えなくする、という仕組みのことです。
iPhoneのアクティベーションロックでは、「端末を工場出荷状態になるようにデータ消去する」「『iPhoneを探す』機能をオフにする」「端末を再アクティベート」といった機能を使った場合、本来のユーザーのApple IDとパスワードの入力を求められるようになっています。
iOSでは、「iPhoneを探す」機能をオンにすると、インターネット上にあるiCloud上にApple IDと端末とのリンク情報を保管します。これによって、iPhone上のデータを消そうとしたときなどに、正当なユーザーによる行為なのかどうかを確認し、他人の悪用を防ぐのです。
日本のように安全な国では、あまりその危険を感じることはありませんが、iPhoneのようなスマートフォンは、持ち運びもしやすく、換金すればそれなりの値段がつくということで、盗難や強盗の被害にあいやすいものでもあります。
「データ消去」や「端末の再アクティベート」は、iPhone内のデータなどを消して、まっさらの工場出荷状態に戻すときに使われる機能です。本来のユーザーの許可がなければこれらの機能を使えない、という形にすることで、不正に入手されたiPhoneを中古市場などで売りさばくことが難しくなりました。
iOS 7がインストールされたiPhoneで、アクティベーションロックを有効にする方法は簡単です。iCloudの設定から「iPhoneを探す」をオンにするだけでこの機能を使うことができます。また、最新のiOS8ではこの機能がデフォルトで有効となっているため、たとえばiPhone 6やiPhone 6 Plusでは、自分のApple IDを入力しアクティベートした時点で、ユーザーの許可なく初期化などの操作はできなくなっています。