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シンプルで安価! 165Hz対応の27型液晶ディスプレイ「PX273 Prime」で遊ぶ(1/3 ページ)

シンプルで安価! 165Hz対応の27型液晶ディスプレイ「PX273 Prime」で遊ぶ(1/3 ページ)

 Hameeが10月11日に発売(同社は2021年5月にPixioブランドの独占販売代理店契約を締結)した、ゲーミングディスプレイブランド「Pixio」の27型フルHD表示対応の液晶ディスプレイ「PX273 Prime」は、安くて/軽くて/ライトなゲーマーにとても扱いやすい製品だ。

27型のゲーミングディスプレイ「PX273 Prime」

 リフレッシュレートは、HDMI 2.0とDisplayPort 1.4どちらも165Hzをサポートする。そして何より、スタンド込みの重量が公称値で約4.9kgと軽いのが特徴だ。Amazonでの税込み販売価格は、原稿執筆時点で3万1980円になる。

 165Hz前後のリフレッシュレート、27型などの似通ったスペックを備えた他社の製品は、価格が3万5000円程度であったり、重量が7kgを超えたり、映像出力端子によってリフレッシュレートなどが異なる場合がある。本製品の強みは「他社製品より安いのに、最低限必要なスペックは同等以上」という点にある。

 だが、ここまで安いと何かあるのではないか? と気になる人がいるかもしれない。そこで今回は、その外観や本体の機能、リフレッシュレート165Hzの実力などを確かめていく。

簡素ながら頑丈でスリムなボディーを採用

 まず製品をパッケージから出して驚いたのは、細い支柱と薄い本体だ。筆者が普段使用しているディスプレイは24.5型のフルHD解像度だが、ボディーの厚みが100mmほどある。それに対して本製品は約616(幅)×57.5(奥行き)×364.3(高さ)mmとスリムだ。

 先ほど述べた通り、重量は約4.9kgと27型ディスプレイにしては軽く、持ち運びも容易に行える。パッケージには支柱が取り付けられた状態で収められていたが、想定していたよりずっと軽かった。

 スタンドと支柱は鋳物のようなザラついた質感の金属製で、はめ込むだけでも自立する。取り付けるのは外形4mmのネジ(M4×16mmネジ)なので、万が一紛失したり、破損したりしても交換しやすい。

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27型でフルHD(1920×1080ピクセル)表示に対応する背面はゲーミングディスプレイらしい装甲のような溝が彫られている

 スタンドの専有面積は約410.3(幅)×251.8(奥行き)mmだが、細い脚で立っているためディスプレイ周囲に物を置けるスペースが広い。脚のサイズは約10〜20(太さ)×250(長さ)mmだ。

 筆者はディスプレイの手前にあるスペースを使い、動画を配信しつつプラモデルを組んだり、絵を描いたりといったアナログな作業を行うため、ディスプレイ前に置かれた工具や部品が多いのだが、27型と大型な画面に対してスタンド部分の専有面積が少なくて済む。支柱が細い点も魅力だ。

 その分、チルトは上に5度、下に20度で、スイベルと高さ調整、ピボット機能はない。足りない部分は仕方ないと割り切るか、創意工夫で乗り切る必要がある。

調整できるのは上方向に5度(左)、下方向に20度(右)のみとなる。スイベルや高さ調整は行えないが、その分軽量なので細かな位置調整は融通が利く

 100mm四方のVESAマウントに対応しており、ボディー背面にネジ穴が露出しているため、接続部の下側にある引き金を引いて支柱を取り外せばアームなどで固定できる。これを利用して、デスクに万力などで固定するアームを用いるのもいいだろう。

支柱を外すとブリリアントカットを施されたダイヤモンドのような形が現れる。周囲にVESAマウント用のネジ穴が用意されている

 パネル方式はIPS-AHVA(Advanced Hyper-Viewing Angle)で、視野角は上下/左右とも178度と広い。どの角度から見ても色の変化が起きにくく、HDRにも対応している。2012年にAUOが発表した方式で、実際に見ても、きれいに発色しているように感じる。

 映像出力時のベゼル幅は上/左右部分が約7mm、下部が約20mmと狭額縁だ。

 背面には上下/左右+押下の5方向スティックがあり、これだけでプリセットの切り替えやOSDメニューの操作を行う。内容は後述しよう。加えてケンジントンロックも備えるため、フリーアドレスといった法人用途にも対応可能だ。

スティックは右側背面に設置されている。前から手探りで操作するのは容易だ

 本製品の検証中に少々大きめの地震に見舞われたものの、デスクに置いた本製品が倒れたり、支柱が外れたりすることはなかった。「質実剛健」という言葉がよく似合う、個人的にかなり魅力的な見た目だ。

インタフェースは必要十分

 インタフェース類は背面下向きに設置されている。USB Type-Cでの接続、USBハブ機能やアップストリーム端子などは省かれているが、家庭用ゲーム機なども接続できるので便利ではある。

背面はすっきりとしたデザインで、向かって右側から電源端子、HDMI 2.0×2、DisplayPort 1.4×2、3.5mmイヤフォン端子を備える付属品の一覧。マニュアルもダウンロードのみで、付属されたペーパーには組み立て方とマニュアルのダウンロード先が書かれているのみだ。

 DisplayPortとHDMIの両端子とも2基ずつあるため、普段使いのデスクトップPCに加え、仕事用のノートPCを接続して2画面で作業することも可能だ。

 またインタフェース直下には端子形状と名前のプリントがあり、後ろから接続したい端子を見つけやすい。接続端子が下向きで端子に負荷がかかりにくく、ケーブルも取り回しやすいのもうれしいポイントだ。

 電源はACアダプターで、電源ケーブルは長さが約1.5m、ACアダプターからディスプレイ本体までが約1mだった

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